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生物の起源と歴史
374298 ダーウィン進化論に代わる新しい考え方「エピジェネティクス」〜獲得形質は遺伝する〜
 
田中拓帆 ( 青年 大阪 ITエンジニア ) 22/01/25 PM11 【印刷用へ
これまで、分子生物学会では、DNA塩基がすべての遺伝情報を持っているというのが常識でした(例えば、人類の祖先はチンパンジーであるという学説も、DNA塩基の配列が記事していることを根拠にしています)。
ところが、最新の研究では、DNA塩基とは別に、塩基配列のどの部分を発言させるかを制御する機能=「エピジェネティクス」が重要な鍵を握っているということが明らかになっています。

つまり、おなじDNA塩基を持っていても、その中でどの部分を発現させるか、どうアミノ酸→タンパク質を形成するかによって、成体の形状は全く異なるということです。

また、このエピジェネティクスの情報は、親子で引き継がれることも明らかになってきています。つまり、このエピジェネティクスによって、獲得形質が遺伝してゆくということです。

以下、リンクより引用

エピジェネティクスとは、遺伝子の塩基配列は同じなのに遺伝子の発現が変わる現象のことです。
遺伝子というと、DNAで記録されていて、それは文字の羅列で、それが情報だと思っている人が多いと思います。それは間違っていません。大正解です。

それを上書きするように遺伝子を使うか使わないかを決める機構があります。そうそれがエピジェネティクス。

エピジェネティクスによって、遺伝子のオンオフは遺伝子が書かれているDNAがどれだけきつく折り畳まれているかによって決まります。

DNAがきつくコンパクトに折り畳まれていれば、そこに書いてある情報を読むRNAポリメラーゼが入っていけないので転写することができません。遺伝子はオフの状態です。逆に緩くたたまれていればRNAポリメラーゼが遺伝子を転写することができます。遺伝子はオンの状態になります。

わかりやすくするために、遺伝子を本に書かれている情報としてイメージしてみましょう。
情報は書かれているけど、読めないページ遺伝子を本に書かれている情報として考えてみると、ページを開くことでその遺伝子の情報を知ることができます。
ある遺伝子の情報を知りたければ、本を開いてページに書かれた文字を読むことで情報を知ることができます。
辞書みたいな感覚ですね。

しかしページとページがくっついて離れないところがあるとどうなるでしょうか?のり付けされて剥がれないような状態です。ページを開くことができないので当然そこに書かれている情報は得ることができません。
これがエピジェネティクス で遺伝子がオフになっている状態です。


遺伝子の情報を知ることはできませんが、本にはちゃんと遺伝子の情報が乗っています。しかしページの開きやすさが違うことでその遺伝子の情報が使われるかどうかが変わってしまうのです。
エピジェネティクスは、遺伝子の塩基配列が生き物の全てを決めるわけではないということを示しています。個体はもともとは1個の細胞です。細胞が分裂を繰り返すことでたくさんの細胞になり、やがて1つの個体になります。
遺伝子の塩基配列が全てを決めるというならば、私たちの体を作っている細胞は同じ遺伝子を持っているので、全て同じ性質の細胞になります。これでは私たちの体はただの細胞の塊になってしまいます。

実際は様々な細胞が組み合わさって私たちの体はできています。筋肉の細胞、神経の細胞、皮膚の細胞など、上げ出したらきりがないほどたくさんの種類の細胞からなりたっています。

このたくさんの種類の細胞を生み出すしくみがエピジェネティクスと言われています。細胞の種類ごとにオンになっている遺伝子の組み合わせが違う。つまりエピジェネティクスが違っているのです。
受精卵はエピジェネティクスが消去され万能性を持った細胞(すべての種類の細胞になることができる細胞)になります。生命のスタート地点で、いったんほとんどの遺伝子はオンになるということです。

この細胞が分裂して増えて、増えた細胞の一部がエピジェネティクスで細胞で使わない遺伝子も決めることでの特殊化した細胞が生まれてきます。
さらにこの遺伝子のオンオフは細胞分裂によってできた娘細胞にも受け継がれていきます。そうすることでたくさんの性質の違う細胞を生み出し、私たちの体を作り上げることができるのです。

がんにもエピジェネティクスは関わっていると言われています。
そもそもがんは細胞分裂が異常にたくさん起きることで起こる病気です。
細胞分裂に関わる遺伝子はたくさんありますが、細胞分裂をたくさん起こそうとする遺伝子と細胞分裂を抑えようとする遺伝子があります。
正常な細胞ではこれらの遺伝子の働きはちょうどよく調節されていますが、がん細胞では細胞分裂を抑制する遺伝子がエピジェネティクスによってオフになってしまっていることがあると言われています。
そうすると細胞分裂を十分に抑え込めないので、細胞が増えすぎてしまい、がんになります。
 
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