これからの暮らしはどうなるの?
96714 期待されたら活力になるはずなのに。
 
加来野浩史 ( 32 福岡 経理 ) 05/09/02 AM00 【印刷用へ
>根本にある不全はなんなのか?
>『嫌なものは嫌』ではなく、“何が”嫌なのか?をとことん追求していかないと、突破口はみえてこない。(96560久保田さん)

本当にそうだと思います。私もいろいろ考えてみました。

たとえば電車でお年寄りに席を譲ったら、どちらもいい気持ちになれます。席を譲るという行為を通じて、期待と応望の関係が成立するからです。これを規則として義務化すると、お年寄りはラクになりやすいでしょうが、充足は生まれません。

では、嫌煙者と喫煙者がなかなか歩み寄れないのはなぜ?

タバコが有害か否かという問題は別にして、実際にタバコの煙が身体的に苦しい、という声は耳にします。問題はここで喫煙者に対する否定視があるかどうかです。相手を肯定していれば「煙が苦しいから控えて欲しい」と素直に期待を掛けられるはずですが、否定視を残存させてたまま意見を通そうとすると、相手に期待を掛けることなく当然の権利として主張することになります。当然言われた方は共認関係を遮断されるので反発心が生じます。
仮に遠慮して言わなかったとしても相手に対する否定視や不可能視があれば、不全ばかり蓄積してしまうし、相手も快くありません。

また逆に喫煙者のほうも、期待されてもそれを要求や圧力としてしか捉えられなければ、相手がどういう気持ちでいるのだろうか、という気配り(同一視)などできるはずもなく、「言われたから我慢した」のであれば相手に対する否定視は残り続け、これもまたお互い共認非充足状態に陥ってしまいます。

これらはタバコに限らず、仕事課題においても全く同じ構造だと思います。強制圧力では指示するほうもされるほうもお互い疲れるばかりで、成果も期待できません。しかし周りに同化して期待を掴もうとすれば、突破口は見えてくるはずだし、そういう姿勢自体がお互いの充足にもなります。

タバコ問題の背後には、お互いの信頼関係が形成できていないという問題があります。そうさせているのは「言っても無駄だ」「あいつは自分の要求しか言わない」という不可能視や警戒心や否定視であり、さらにはそういう自我や正当化の観念を残存させてしまっている集団の体制、さらには社会全体の体制の問題があります。
(制度を変えるまでに社会問題化してしまったのは、統合不全を目先の問題にすりかえて責任逃れをしようとするマスコミの責任です。)

タバコ問題を表面的に利害調整課題として捉えると、どこで落着させても(共認)充足感はなく、閉塞するばかり。
しかし見方を変えれば、これは組織の、さらには社会の統合不全の問題が、タバコという歪められた形で表出しているのであり、実は現在の体制を見直し再構築するチャンスなのだと捉えれば、ずっと生産的な議論ができるのではないでしょうか。

 
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