人類の起源と人類の拡散
31232 贈与は同類闘争空間を構築する上では欠陥を孕んでいた
 
田野健 HP ( 40 東京 監理 ) 02/05/18 AM00 【印刷用へ
>インディアンの思考法では贈り物は動いていくもので、贈り物といっしょに「贈与の霊」が手渡されたら、この贈与の霊を別の形にして、お返ししたり、別の人に手渡ししたりして、霊を動かさなければならないのである。(山澤氏30414

この挿話は贈与の本質を表していると思います。「贈与の霊」なるものを措定したのは、友好の意思表示だけでなく、自然へ対して使った同一視と同じ観念を使った事の表れではないかと思います。「贈与」とは縄張り本能からくる敵対視を観念機能で封じ込めた採取時代独特の統合手法だったのでしょう。
だから彼らの他部族への接し方は徹底して肯定視され、同一視意識は共有されていくのです。物品を渡すということがあくまで副次的な行為で、その中心は同一視の観念なのでしょう。
霊を動かすという発想も自然の循環の法則に乗っ取ったものなのではないでしょうか。

>贈り物は、集団内においても集団間においても、統合共認としての評価共認の圧力下で成されており、そうである以上ヒエラルキーは形成され、闘争系の共認充足もあったと考えられます。(岡本氏30596)

自然外圧への闘争系を使ったと言う点から闘争系の充足や共認ヒエラルキーは有ったと思います。
ただ、闘争系であることは間違いないのですが、やや複雑で、贈与された側が期待通り応えなかった場合、機能麻痺に陥るのです。相手を敵対視するか贈与をし続けるか混濁するのです。
ここが贈与であり採取時代の共生の限界性と感じるところなのでしょう。

採取時代が私権時代に席巻されることなく永続する為には欠陥を孕む贈与だけに頼るのではなく、闘争系としての明確な統合軸が必要だったと思います。
それが具体的に何かはまさに現在統合NWで議論されていることに通じるのだと思いますが、武力に頼らない同類闘争の顕現化(友好と緊張)という方法論(単位集団を超えた評価空間の形成)だと思います。
 
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