前回紹介した内容が「オコモリ」の概略になりますが、注目すべき点がいくつかあると思います。
一点目は、1対1で教えるのではなく、「女たち」が「若者たち」を指導する、という形をとっていること。つまり私事ではなく、ムラの公式行事=公事であったことです。性は個人的な事柄でも秘め事でもなんでもないんですね。(実は平安時代の貴族社会にも「ソイブシ」と呼ばれる年上女性による性のてほどきの風習があったのですが、こちらは私事で、「オコモリ」とは全く違うを考えたほうがよい)
また単なるセックスのてほどきではなく、女たちが若衆に話して聞かせた内容などから察するに、立派な「性教育」といえる非常に内容の濃いものであったといえます。
(次回へ続く) |
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